地域連携のもと患者さんとご家族のサポートができる医療を目指します。

　2023年4月1日付で兼松隆之先生の後任として一般社団法人遠賀中間医師会おかがき病院の総院長を拝命しました末廣剛敏（すえひろ　たけとし）です。
　これまでは遠賀中間医師会おんが病院・おかがき病院の統括副院長として副院長を兼務していましたが、総院長就任にあたりご挨拶を申し上げます。
　3年間にわたる新型コロナ時代から、感染症2類から5類に変更になることによるコロナ後時代になろうとしています。以前の生活をとりもどしつつある現在、今一度、病院としての役割を再考する時期が来ていると思われます。世界に類を見ない超高齢社会を迎えているわが国において、高齢者が住み慣れた地域で安心して自分らしい暮らしを続けられる社会を目指して整備が進められているのが「地域包括ケアシステム」です。地域包括ケアシステムとは、要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい生活を最後まで続けることができるように地域内で助け合う体制のことで、地域包括ケアシステムを構築する「医療」として、「地域包括ケア病棟」があります。この病棟はおもに、「①患者の緊急受け入れ」「②急性期を終えた患者のリハビリテーション」「③在宅・生活復帰支援」の3つの役割を担っています。おかがき病院に60床の「地域包括ケア病棟」と脳卒中や骨折などの治療後の方に対し多くの専門職がチームを組んで集中的なリハビリテーションを実施し、心身ともに回復した状態で自宅や社会へ戻ることを目的とした40床の「回復期リハビリテーション病棟」があります。また、おかがき病院には地域包括ケアを構成する「介護」として、ショートステイ、認知症デイケア、通所リハビリテーションからなる地域総合支援センターを併設するだけでなく、在宅医療にも力を入れており自宅だけでなく施設に対しても積極的に訪問診療を行っています。このようにおかがき病院は在宅に特化した病院として医療と介護の連携を推進しコロナ後の地域の医療に貢献してまいりますので、これからもおかがき病院を何とぞよろしくお願い申し上げます。