2017年10月
朝夕は日増しに肌寒くなり、秋真っただ中になりました。
今年の満月は10月6日でしたが、中秋の名月は10月4日と二日のずれがありました。
満月とは、天文学的に地球から見て、月と太陽が正反対方向になった時の月で、月に欠けた所がなく、鑑賞するには最も美しい月でしょう。一方、中秋の名月とは、太陰太陽暦の8月15日に当る日で、今年の中秋の名月は、雲の切れ目から兎の姿も垣間見えて、とてもロマンチックな月でした。
日本の秋の風物詩といえば何と言っても、肌寒い秋の夜に悠然と輝く中秋の名月でしょう。最近では、「月見」の話題は余り耳にしませんが、わたしの子供の頃には、ススキの生えた草むらで、お団子を家族で囲んで満月の大きなお月様を愛でたものでした。
百人一首に「月々に月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月」というのがあります。英語ではmoonとmonthを使い分けますが、日本語では同じ「月」ですから、この歌の中には意味の異なる2つの「月」が8回も出るというしゃれた歌です。また、英語にも面白い掛言葉があります。「A bicycle can’t stand on its own because it is two (too) tired. 自転車はそのままでは立つことができない。何故ならば、二輪だから(とても疲れているから)という意味でしょう。twoとtooとはスペルは異なりますが、発音は同じですから、耳で聞いただけではどちらのことか判断が出来ず、言葉の遊びとしてとてもしゃれています。
さて、おかがき病院では、11月から北病棟の50床の中の20床を新たに開設する西病棟へ移し、北病棟の残りの30床を12月から地域包括ケア病床に致します。これにより、4人部屋を無くし、ゆっくりとしたスペースでより快適な入院生活を送っていただけるものと存じています。
平成28年度も上半期が終わりましたが、おかがき病院は、これからも「患者さんとそのご家族から、職員とその家族から、そして地域住民から信頼され、愛される病院」を目指して、安心・安全な医療を提供して、地域住民の健康を守りたいと存じています。
平成29年10月
統括院長 杉町圭蔵